日本も暑いみたいですが、こっちはもっと暑い。インドはそれ以上か。。。
暑いと外を歩く気も失せてしまう・・・
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カンボジアの首都プノンペンで、観光者が行っておくべき観光スポットがある。
1つは市内にあるトゥールスレンと呼ばれるところ、そしてもう一つは郊外にある
キリングフィールドと呼ばれるところだ。
トゥールスレン
キャピトルから南に15分ほど歩いたところにあるこの場所。
当時の呼び名はS21といい、ここは所謂収容所であり、処刑場だった。
当時力を持っていたクメールルージュという組織が、民間人を収容し虐殺した場所である。
もともとは学校として使われていたこの場所を、世間にその存在を知られないようにしながら
収容所として彼らは使っていた。
そこには何の罪もない人々が収容され、ありもしない罪状にかけられ殺されていった。
最終的に生き残ったのは7人(+1人)だったという。
ここには当時の様子を示す絵や、そのままの形で残された牢屋やベッド、処刑された人々の写真
などが展示されている。
この場所に収容されていた人たちに希望はなく、あるのは絶望、つまり死という未来のみ。
一体どんな気持ちでこの場所にいたのだろう。
それでもなお変わるかもしれない未来を思い描いていたのか、はたまたただただ死を
待つのみだったのか。
ポル・ポトという顔もわからない独裁者とその組織であるクメールルージュに対して、
どんな感情を思い描いていたのだろう。
キリングフィールド
プノンペン市内から南に15km程にあるこの場所は、プノンペンにおいてはトゥールスレンに
死体を処理するスペースがなくなったことで新たに処刑場として作られた場所だ。
ここだけでなく、カンボジア国内に多々存在するらしい。
市内からはトゥクトゥクで1時間ほど。往復$10で行ける(最初の言い値は$20だったけど)
入場料は$6で、音声ガイドがついてくる(日本語で聞くことが出来る)
音声ガイドは20項目以上あり、全部聞こうとすると2時間ほどかかると思われる。
施設内の各場所に番号が振られており、その場所に着いたらその番号の音声を聞く形だ。
たとえば↑の3番は、当時はそこにトゥールスレンから連れてこられた人々を収容しておく
小屋があった場所だ。今その小屋がないのは、クメールルージュの支配が終わった後、
人々が憎しみと共に壊してしまったからだそう。
他にもこういう昔は小屋があったけど今は野原になっている場所がいくつかあった。
処刑に使う化学品が置いてあった小屋なども、今ではただの野原と化していた。
この木で、人の喉を裂いて処刑することもあったらしい。
多くの死体が埋まっているこの場所には、慰霊のミサンガがたくさんつけられている。
女子供関係なく、次々と処刑されては穴に埋められたそうだ。
雨風の後に、地面から当時の人の衣服や骨が出てくることもあるらしい。
それを係りの人が拾い集めては、こうして保管しておくようだ。
この木の名前は、キリングツリー。
この木に赤ちゃんを打ち付けて殺したらしく、当時は木に血や脳みそが付着していたと。
ミュージックツリー。
この木にスピーカをつけて大音量で音楽を流し、処刑される人々の声をかき消し
ここで何が起こっているのか周りにいる人たちにわからないようにしたんだと。
慰霊塔。ここには発見された人々の骸骨がたくさん保存されている。
各骸骨の殺された当時の年代や、殺された方法までわかるよう展示されていた。
このポル・ポト、クメールルージュによる大虐殺を当時世界は知らなかった。
徹底してこの事実は隠され、何とか入国したジャーナリストたちも殺されたからだ。
これが明るみになったのは、ベトナム軍がプノンペンを制圧したときのことだった。
ベトナム軍がクメールルージュを打ち破らなければ、虐殺に終わりはなかったかもしれない。
だが当時、世界(アメリカやイギリス、中国など)はクメールルージュ側についた。
理由はシンプル。ベトナムが嫌いだったから。アホだよね。
カンボジアの国民にとってのヒーローは、世界では嫌われ者だった。
戦勝国、今では先進国、昔は帝国主義国。
今もなお世界各地で起こっている戦争・紛争の原因を紐解いていくと、始まりは前述の
欧米諸国であることが多いと思われる。
先進国って、本当に勝手なんだよね。
たとえば一番わかりやすい例でいえば、イスラエルで起こっているそれなんてもう完全に
イギリスのせい。あとアメリカもかんでるか。
いや、それについてはイギリスやアメリカが何もしなくてもいずれは起こっていたのかも
しれないけれどね。でも結果として、彼らのせいでここまで事が起こってしまった。
なのに知らんぷりだからね。ほんと身勝手なもんだ。
日本の原爆被害のこともそうだし、このカンボジアの大虐殺のこともそうだけど、
知れば知るほどもう二度と戦争なんて起こしちゃいけないと思う。
一方で、僕は旅をしていると戦争がなくなることはないと思ってしまう。
戦争は絶対になくせる!なんて言ってみたいけど、今の僕は純粋ではなくなってしまった。
宗教・文化の違いを互いに認め合うことが出来ている国々もあるよ。
歴史にちゃんと学んでいる人たちもたくさんいる。
だけどそうでない人たちもたくさんいるわけで。
武力で、暴力でしか物事を解決できない輩もいるわけで。
はたまた、軍事産業で儲けようとしている輩もいるしね。
だから、きっと戦争はなくならない。
だけど僕らは、戦争を起こすことはしない。
それが亡くなった方々が僕らに託した使命だと思うし、
僕らが果たすべき責任だと思うから。