ツアーじゃ出来ないこと、ケチったからこそ出来たこと。デリンクユの地下都市にて思うこと。

カッパドキア3日目。

宿のテラスから朝の気球を見ようと思ったのに、1個も浮かび上がってこない。

天気も雲こそあるもののよく晴れているのに、何故だろうか。

調べてみると、風が強い日など飛ばないこともあるらしい。

宿の周りはそんなに吹いてなかったけど、もしかしたら離陸ポイント周辺は

強かったのかもね。それか、全く高く飛ばなかったか、かな。

せっかく少しだけ早めに起きたのに残念。

カッパドキア

さて、カッパドキアと一言で言うものの、実はそれが示す範囲はなかなか広く、

徒歩で全て回るのは無理なほど。

短期で来る人たちは、当然ツアーでまわることになる。

僕らのようなバックパッカー達は、近くは徒歩で、遠くは自転車かバイク、

もしくはツアーに参加してしまう人が多いみたいだ。

ツアーといっても、気球と違ってそこまで高くはない。幾つか種類はあるが、

多くの人が使う2種類のツアーはどちらも1日ツアーで5000円ぐらい、昼飯入場料込みでね。

それを申し込んでしまえば、正直楽だ。だが1日の予算は当然オーバーすることになるし、

何よりそこまで見たいものがあるのかって話。

ならば自転車やバイクはどうか。

自転車は坂道多いからだるい、バイクは昨日運転荒い車をたくさん見てしまったから

ちょっと怖い。

そもそもこの日行きたいところは一ヶ所だけ。

と言うことで、僕らはローカルバスを乗り継いで行くことに。

目的地はデリンクユにあるという地下都市。

まずはギョレメのオトガル(バスターミナル)からNevsehir行きのバスに乗る。

乗車時間は20分程で、1人2.5リラ。

30分に1本の間隔で運行してるみたい。

Nevsehirに着いたら降ろされた場所で乗り換えのバスを待ち、

デリンクユ行きのバスに乗る。

乗車時間は約30分で、1人5リラ。

待っている間にお昼ご飯調達のために入ったパン屋のトルコ人が気さくな人たちで、

おれたちの写真も撮れ!とか、わざわざコック帽被ってきてくれたりと面白かった。

カッパドキア デリンクユ カッパドキア デリンクユ

カッパドキア デリンクユ

このバス、乗って少しすると車掌さんが消毒用アルコールに香水の匂いがついたようなものを

乗客の手に付けにやってくる。

液体なので手を水をすくう時の形にして受け取り、それを手に塗りたくるらしい。

行きはバスの中でパンを食べてたので断ったが、帰りはもらって付けてみた。

すぐ乾くのでベタベタしたりするわけではないが、なかなか匂いがキツい。香水くせぇ…

 

そんな経験をしつつ、デリンクユのオトガルに着いたらそこから歩いて

5分程の所に目的地を発見!

地下都市って言うぐらいだから入り口はどんなのかと思ってたら、こんなのだった。

カッパドキア 地下都市

チケットは1人20リラ(約800円)。バーコードを入り口の読み取り機にスキャンさせると

バーが回る。なんて近代的な。

さぁ、いよいよ地下へ突入!

カッパドキア 地下都市

中に入ると空気が変わり、地上よりひんやり、そして若干じめっとする。

下に降りれば降りるほど当然寒くなるし、心なしか酸素も薄くなっていってる気がした。

狭い階段を降りると通路に出る。

所々に小さな横穴や少し広めの空間があり、昔はキッチンなどとして使われていたようだ。

教会や学校もあったらしい。ちなみに墓跡も。

4世紀にはローマ化から逃れてきたキリスト教徒が、そして8世紀にはイスラム教の

迫害を逃れようとしたキリスト教徒が残したものが、確かにここには残っていた。

そのような地下都市がトルコには数多くあるらしいが、ここデリンクユのものは

現在地下12階まで確認されており、地下8階まで一般公開しているみたいだ。

だが階段を降りても今何回に居るなんて表示はないので、自分が地上からどのくらい

下にいるのかはわからない。

下に行けばいくほど、階段の天井の高さも低くなっていった気がする。

少し屈まないと頭を打ってしまう高さで、腰にきそうだ。

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普通に見てるだけでも楽しいが、やっぱこんな珍しい空間にいるなら写真を

たくさん撮りたくなってしまうのが人間の心理(?)

ツアーで来ると時間が限られているのでのんびり写真撮ってる時間はないし、

どこを撮ろうにも他の人が視界に入ってしまうことが多い。

だが個人で来た僕らにはその制約がない。人が多いなら居なくなるまで待てばいいだけだし、

人がいなくなればアホみたいにたくさん写真を撮ることができる。

僕らが訪れた時はタイミング良くツアー客がほとんどいなかったため、

かなり自由にうろつくことができた。

それから写真を撮るだけじゃなくて、のんびりしたいところでのんびりすることも出来る。

これが個人で来ることの最大の利点であり、また(貧乏)バックパッカーにしか

出来ない贅沢でもあると思う。

考えてみてほしい。普段休みが取れない人がわざわざ休みを取って来るのなら、

短い時間でも多くの場所を効率よく回るためにツアーを手配するのが普通だろう。

わざわざ休みとってまで行ったのに、何もせずにグダグダしてましたなんて、

周りの人に言えないもんね。

そうやってツアーで見どころをまわるとなると、例えどこか気に入った場所が

あったとしても、必然的に次の場所に行かなくてはいけなくなる。

一ヶ所にのんびりなんて、到底出来ない。

お金を使ってる以上、楽はできるし沢山のところに行けるし、美味しいものも

沢山食べられるかもしれない。

それはそれで良いと思うし、全くもって否定する気はない

(ただし大勢で来てガヤガヤうるさくするのはやめて欲しい。

どこの国でもそうだけど、特に例の国民)

だけど自分は、やっぱ気に入ったところではのんびりする自由が欲しい。

その場所に留まって、その地をのんびりと感じたい。

昔ここにいた人はどんな生活をしていたんだろうか。どんな想いで生きていたんだろうか。

そんなことをのんびりと想像してみたい。

誰に合わせるでもなく、縛られるでもなく、ただただ自分の感覚に従って動ける自由が

あることが、僕らバックパッカーの最大の利点だろう。

ツアーでまわれば、効率よくたくさんの見どころをまわれる。

個人でくれば、多くはまわれないかもしれないが時間を使いたいところに使える。

あなたなら、どちらを好むだろうか。

カッパドキア 地下都市 カッパドキア 地下都市 カッパドキア 地下都市 カッパドキア 地下都市 地下都市のそばにあった教会カッパドキア 地下都市

ちなみにデリンクユの地下都市に個人で訪れるなら、午後をお勧めする。

午前中はグリーンツアーの参加者がたくさん訪れる可能性が高いと思われる。

 

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