自分探しの旅という言葉があるように、旅に自らの変化を期待する人がいる。
旅という非日常を過ごしていくうちに、自分の中の何かが変わるんじゃないか、
旅を通して新しい自分を発見できるんじゃないかと。
ありふれた日常がいやだから、こんな毎日を飛び出してもっと刺激的な日々へ!
そう思い立って旅に出て、結果人は変われるのだろうか。
世界一周を経験してみて思うこと
結論から言えば、完全にその人次第だと思う。
一番ひどい回答の仕方ではあるが。。。
自分の場合、正直な話旅が何かを大きく変えてくれたとは思わなかった。
結局世界のリアルは自分がテレビや本で見てきたようなリアルと同じようなものだったし、
人生観を変えるような大きな出来事には遭遇しなかったから。
もちろん非日常的な経験はたくさんした。
日本にいたら絶対に経験しなかったことを数多く経験することが出来た。
だけどだからと言って何かが変わったわけではなかった。
それでも何か、得るものはあった
世界一周を経験すると、その後の人生も活動的になる人が多いと思う。
特に若い時に経験した人。自分の知り合いも会社を興したり様々なイベントを企画したりと、
とにかくアクティヴに動いていた。
自分はと言うと、そんなことは全くなかった。
むしろ毎日ぐだぐだしてしまい、あの日々は一体何だったんだと、そんなことを思わせる
毎日をただただ過ごしていた。
それでも、旅から得たものは間違いなくあった。
なんでも出来る、なんとでもなるという自信
立ち止りさえしなければ、何とかなるのだという自信は間違いなくついた。
宿も交通機関も何も調べずに降りたった町。
ここがどこかも定かではなく、どうしたら目的地に着くのかも全くわからない状況。
怖くて、不安で、動けなくなってしまいそうで。
だけど、そこで立ち止まることはしなかった。
必死になって道を探して、目的地にたどり着くことが出来た。
立ち止まってしまったら何も見つからない。だけど進み続ければ、
自分の求めるものにたどり着ける。
そんな自信が、確かにあの旅でついた。
愛する人と過ごす一生を
そしてもう一つ。
クサいかもしれないが、旅は自分に愛を教えてくれた。
世界中でいろんな人たちに出会って、いろんな人たちを見てきた。
日本じゃ考えられないような環境で生活する人もいた。
なんでこんな状況で生きていけるんだろうって、そんな人たちを目の当たりにした。
だけど、どんなにつらくて苦しくても、毎日必死に生きている人たちがいた。
そんな人たちのそばには、必ずだれかがいた。愛する妻が、子供が、家族がいた。
愛する人さえそばにいれば、生きていける。
だから自分も、旅から帰ったら本当に愛することが出来る人を見つけて、その人と
一生共に過ごそうと思った。
そのために、嫌だと思えることもやってきた。
そして今、自分は自分の愛する人と共にいる。
旅をしなかったら、こんなに早く結婚なんてしなかっただろう。
期待したっていいと思う
旅の目的はと聞かれて自分探しと答えることに、世間の目は冷ややかかもしれない。
だけど気にすることない。
多かれ少なかれ、旅はきっと何かを変えてくれる。
その人次第ではあるけど。この結論は変わらないけど。
期待したっていいんじゃない。