朝5時頃から同じ部屋の人たちががさごそ動き始める。早すぎる。
しかも5時45分ぐらいにはまだこっちは寝ているというのに電気をつけ出す。
6時を過ぎたなら大体皆起きてくるから、電気をつけても良いと思う。だけどそれ以前に
つけるのはマナー違反だろう。自分のライトで照らすべきだ。
誰がつけたのかは知らないけど、ほんとやめてほしい。
この人たちが早く出発したのは、今日多くの人が目的とする街に寄付制のアルベルゲが
あるからだと推測される。事前にもらった資料によればそこに泊まれるのは先着30名ほどだしね。
早くいかないとアルベルゲが埋まる可能性があるからっていう理屈はわかる。
だけどそれは他の人に迷惑をかけていいということではない。
これをやったのが同じ日本人(他に3人いた)、もしくは同じアジア人である韓国人の2人
でないことを強く願う。
とりあえず彼らと同じ部屋はもう2度とゴメンだ(いつも出るの早いみたいだし)
ほぼいつもと同じように準備を進め、6時45分に出発。
いきなり道を間違えたが、方向は合っていたので無事正規ルートへ合流。
街中は少し道がわかりづらい。一応ちょこちょこと印は着いているけど、たまに見逃してしまう。
街を出れば田舎道で、かつ一本しか道がないようなところばかりなのでわかりやすいんだけど。
歩き始めるといきなり左ひざが痛み出した。
ここ数日間の疲労もたまっているのだろう。痛みをこらえながら歩き続けることで、
体に変な負荷がかかっているのかもしれない。
だがそれでも歩みを止めるわけにはいかない。幸いまだ歩ける程度の痛みだしね。
他にも痛む箇所が増えてきてしまったが、我慢してとにかく前へと進む。
今日は初日を思い出すぐらいすれ違う人が多かった。
出発した街が2つの道が1つになる街だからだろうか、それともたまたまその時間に
重なってしまっただけなのだろうか。
広い道を歩くときは気兼ねなく抜いてもらえばいいだけなのだが、横に並んで歩けないような
狭い道だと少し気を使ってしまう。僕らは歩くペースが遅いからね。
それでもあまりに遅すぎると前の人と差が離れすぎてしまい後ろに申し訳ないので、
ちょっと頑張る必要があり、それが地味に辛かったりする。
足が痛むのは(ほぼ)皆同じだと思うのだが、なぜ皆あんなにもペースが速いのだろうか。
歩いているとなぜか今日も宿で料理するの?みたいなことを聞かれたりする。
日本人の若者がスペインのデパート(日本で言う高島屋みたいな?)の袋を手に持って
歩いているのも珍しいと昨日言われたが、それに食料を入れて歩いているのも珍しいのだろう。
僕ら以外に手に荷物を持って歩いている人は見たことがない。
肩にバックパックを背負い、杖をつきながら歩くのが巡礼のスタンダードなのだ。
無駄な荷物は極力減らして臨むのがベターだし、バックに入らない荷物は持たないべき
なのだが、いかんせん貧乏な僕らにはこうするしかない。
一度はレストランで巡礼者用のセットメニュー(10ユーロぐらい)を食べたいものだ。
今日の道のりは緩やかにアップダウンを繰り返し、
また丁度いい感覚で町と田舎道が繰り替えされる感じの道だったので、比較的歩きやすかった。
だが疲労と痛みは今までで一番きつく、特に最後の3kmの案内を見たときからがしんどかった。
これから毎日「今日が一番つらい」と思うのだろうか。もう巡礼も5日目。
肩のしんどさは慣れてきたので、同じように痛みにも慣れてくれればよいのだが。
12:45頃本日の目的地に到着。あぁしんどかった。
アルベルゲは既にかなりの人が到着しているみたいだ。そりゃそうだよな。
だけど無事ベッドは確保できたし、やっぱそんなに早く出る必要がないことが判明。
どうしても目的地に宿の数が少なくて、とかなら少し行程を調節すればいいだけのこと。
自分たちのペースでゆっくりと行けばいい、急ぐ必要なんて全くない。
それに気づくのに時間がかかる人もきっといるんだろうな。
(とか言いつつ、やっぱ次から次へと抜かされるのは若干気になるけどね)
~本日の行程~
日時:2015年9月6日
区間:Puente la Reina – Estella
距離:約22.4km
時間:約6時間 (6:43 – 12:45)
天候:晴れ
気温:15~25度ぐらい