6:55起床、7:53出発。周りの皆も同じぐらいの時間に起きたはずだが、
皆僕らより出発が早い。朝飯はカフェ派ということか。
今日は久しぶりに天気が良く、美しい朝焼けを見ることが出来た。
これが巡礼最後の朝焼けになるのかな。
さすがに歩きにくいので前のくっついてる部分以外は切った。
1時間弱ほど歩いたところで、2つの道の分かれ道へ到着。
真っ直ぐ行けばムシアへ、左に曲がればフィステーラへと繋がっている。
人によってどちらから行くかは異なるが、僕らは左に曲がることにした。
その場にいた人達だけで見れば、僕らと同じルートを行く人の方が多そうだった。
ちなみにムシアまでもフィステーラまでも距離はほぼ同じ(ここからあと25kmぐらい)。
写真を撮る以外ノンストップで歩き続けること3時間。
登り道の向こうが青く見えるが、空の青とは違うようだ。
まさか、まさかと思いながら歩いていく。
そう、遂に海が見えたのだ!
巡礼を始めて38日目にして、ようやく海までたどり着くことができた。
ここまで実に800km以上を歩いている。まさか海に歩いてたどり着くなんて、
巡礼をしていなければ決して経験することはなかっただろう。
少しもやがかかって白っぽくなってはいるものの、やはり海は美しい。
今まで見てきた空の青さとはまた別の美しさがある。
四国お遍路では当たり前のように見えるらしいから、是非是非そっちも歩きたくなった。
海を見ながら山の上を歩くなんて、こんな楽しいことはない。
歩き始めて約17km、港町に到着。どこか神戸を思い出す(旅出発直前に行ったからだ)。
海からは潮の匂いがした。久しぶりにかぐ匂いだ。最近は牛の匂いばっかだったからな。
新鮮のようで、どこか懐かしい匂い。やっぱ海はいいね。
町の小さな広場でお昼休憩を取り、再び山の方へ歩く。
少し歩いたところで、遠くに見える岬の辺りに今日の目的地であり、
ある意味では巡礼のゴール地点が見えた。
残り約10km。いつものようにアップダウンをこなし、
残り約3km程のところでようやく海辺の道に出る。
水が透き通っていて綺麗だ。ビーチはそこまで綺麗ではないが、海を見ながら少し休憩。
15:48にアルベルゲ到着。
ここではフィステーラまで来たという証明書が貰えるため、
着いた時は久しぶりに人がたくさん並んでいた。
公営アルベルゲなので相変わらず質は悪いけど、ここは立地が最高。
だってすぐ隣がスーパーなんだもん。キッチンもちゃんと料理できるレベルだったしね。
シャワー(ぬるい、弱い)・洗濯を済ませ、急いで夕飯を自炊して食べる。
実は今日はまだ終わってはいない。
ここフィステーラが目的地ではあるが、正確な目的地はここから約3km程
歩いたところにある岬なのだ。
ご飯を食べ終わったら、そこで夕日が観れる時間に合わせて出発。
30分ほど歩いてたどり着いた時に、丁度日が沈んでいる最中だった。ギリギリセーフ。
そして見つけた0kmの石碑。ここが最終地点であり、地の果て、世界の果てなのだ。
フィステーラ、意味は地の果て。
昔の世界では、地球は球体ではなく平たい大地だと考えられていた。
そしてそれがキリスト教の考え方だった。
恐らくその概念から、ここは大地の終わりであり、世界の終わりと
考えられていたのだろうと推測する。
今に生きる僕らにとっては、地球は丸いなんて当たり前のことだけどね。
だから自分がこの地で海を見て思ったことは、あぁこの海の向こうが
アメリカ・カナダか、なんてこと。
あとはとりあえずサンティアゴに続き、第2の終わりだなーって感じかな。
だが地の果てまで来てもまだ終わらない巡礼。
明日が最終日、目的地はムシア。そして予報はまたもや雨。
アメニモマケズ、カゼニモマケズ、最後までしっかりと歩き切るぞ。
ラスト30km、行ってきます!
~本日の行程~
日時:2015年10月9日
区間:Olveiroa – Fisterra
距離:約30km
時間:約7時間50分 (7:56 – 15:48)
天候:晴れ&曇り
気温:11~18度ぐらい
アルベルゲ:Xunta de Galicia (6ユーロ)